女性蔑視…ここ数日よく耳にする言葉です。
まぁ、こういうことは今に始まったことではない。
けれど、未だにこういう「世界的に恥ずべき事」を悪気が無い本心で語る人がTOPに君臨しているのは問題だと思います。
■仕事で…
ワタシが設計事務所を始めてから、今年で20年になります。
その間、この手の悪気のない言葉になんど傷つき嫌な思いをしてきたか…。
悪気が無い本心だから余計に腹立たしいものです(笑)
事務所を開設して少し経った頃に言われた
「女の人は、旦那の収入があるから趣味程度に仕事ができて良いよな~」
という言葉に、とても驚いたのを覚えています。
女のワタシから言わせれば
「奥さんが○○○(専門職)だから、仕事が無くても生活に困らなくて良いよね~」
という感じですが、そんなこと口が裂けれも言葉には出しません。
それは、そういう言葉が人を傷つけ嫌な思いをさせると知っているからです。
ちなみに…うちの旦那さんは基本「主夫」なので収入は多くは有りませんから、趣味的な仕事では食べてはいけませんが…なにか?(笑)
そういえば…よくある(迷惑な?)電話営業も、ワタシが出ると「代表の方をお願いします」と言われることが多い。最初に出る女性は事務員とでも思い込んでいるのかな?とも思うけれど…あなたはどこに電話をかけているんですか?と意地悪な質問をしてみるのも、まぁ面白くは有ります(笑)
■身近な社会で…
この仕事を長く続けていると、○○委員会のメンバーになったり、理事になったり…様々な会議に出席する機会があります。
昨今、どの会議でも女性の割合が多くなってきています…とはいえ、業界的なこともあってか1~2割という感じですが、どちらかというと、女性の方が活発に発言しているような印象を受けます。
例え、それが既に(水面下で)決定されている事柄であっても、分からない部分には質問する、おかしいものにはおかしいと意見する…そういったところから新しい考えに発展して、より良い決定となる。
これは、わきまえない女がすることなのかしら?
ワタシは、こういうことは決して無駄では無いと思っているのですけれど、それを「無駄な時間がかかること」と思っている人もいるのかもしれません。
だから「今のご時世、上からのお達しもあるから(しかたなく)女性を多くしなきゃならない」という言葉が平気で発せられるのでしょうね…多分。
本心だから悪気が無い言葉。差別に限らず後になって後悔する人も多いとは思います。
ワタシも気を付けてはいるけれど後悔することも多々あり反省の日々。そして、そういう人も多いと思います。
そんな中で今回のような問題発言が起こるのは、何よりも「そのような言葉を発したら、世間(世界)的にどのように思われ、批判を受けるかもしれない」という自分自身の立場や状況を認識できないというところにあるかもしれません。
そして、「年寄りの言ってることだから…」と、うやむやにしてしまい問題提起してこなかったということも問題。これもある意味…年代差別と言えることかもしれません。
■生きていく中で…
ワタシは女という立場で、今これを書いています。
女性蔑視的な部分は、少なからずワタシと同世代の女性であれば経験してきたことだと思いますし、今の若い子の中でも感じている人もいるかもしれません。
でも、こういう風潮は、男性をも生きづらくしているのかな…とも思ってしまいます。
例えば、子育てを考えたときに、子育てをしたいお父さんが育休を取りづらかったり、家事が好きな男性が仕事と家事の両立が難しかったり…自分らしい生き方ができていない場合もあるのではないでしょうか。
経験上ですが…女の敵は女という場合もあるし、男の敵は男である場合もあると思います。年代的な差別は、特にこの同性同士の中にみられるかもしれません。
ワタシも「ワタシ達が若かったころと比べたら今は恵まれてる」的なことを若い女子に話したことも有りました。比べてもどうにもなるはずのない年代的な差別…とても反省しています。逆に「昔と違うんです!」と言われても何も言い返せない💦
きっと、今の若い子たちには、その世代だからこその「やりにくさや生きづらさ」があるはずですし…きっと、これは永遠に繰り返されることなのかもしれません。
ワタシも若い頃には「今の若い子は…っ」と言われ反発した記憶があります(笑)
本当であれば、性的な差別も年齢的な差別もなく、一個人として評価される世の中で合って欲しいと思うけれど、それはそれでプレッシャーが大きいかもしれませんね^^;
■十人十色
仕事をバリバリこなしたい人、家事をするのが得意な人、子育てを楽しみたい人、世の中のためになることをしたい人、誰かを楽しませたい人、それらの2~3を同時にこなしたい人、一つに集中したい人…生き方は人それぞれ。
何が正解で何が間違っているかは、その人の価値観で変わってきます。
ちなみに、うちの旦那さんは21年前まで東京で仕事をしていました。
前職での年収は今のワタシと比べても2倍以上という高給でしたけれど、ほぼ仕事オンリーな生活を送っていたようです。
ワタシも東京で仕事をしていた時には給料こそ良かったものの、ほぼ仕事オンリーな生活でしたから、どういうものか理解できます。
そんな彼が、なんとキッパリと寿退社をして釧路に来ました(笑)
この話を親しい人に話すと、殆どの人が「勿体ない。東京に行った方が良い生活ができただろうに…」と言います。確かに…そうしていたら、今よりずっと水準の高い生活ができていたかもしれません。
でもきっと、そういう…お金はあってもすれ違いのような生活をしていたら20年も一緒に居られなかったと思います。
空気のように、ほぼ毎日一緒に生活した20年間(ラブラブではありませんよ^^;)
ワタシの父と母とでっかい豆柴さくら姐さんとおばニャンを見送り、今は彼の母と一緒に老猫と一緒に時を刻んでいます。
性別や年齢や生まれた環境や地域や慣習などで差別されることなく、自分らしく生きていける世の中になるように、お互いを排除せず認め合うことが大切なのだと思います。
それでもね、やっぱり腹が立ったりストレスを感じることはあるものです。
そういう時には…親しい人と語り合いましょう…「ここだけの話」として(笑)