あなた本意の家づくり

釧路の設計事務所、一級建築士事務所 設計処櫻のブログ

釧路の家づくり「なんか分んないけどモヤモヤする」と感じた時にはぜひご相談ください 。 女性建築士があなた本意の家づくりをお手伝いします。

あ・ら・か・ん

目じりとか頬っぺたとか顎とか体重計とかを見るたびに、地球の重力が増してるんじゃないか?と思う今日この頃、そう思うのはワタシだけでしょうか?(笑)

アラサー、アラフォー、アラフィフ、、、範囲を四捨五入とするならば

ワタシ山崎は本日。な、なんとっ!アラ還となってしまいました💦

 

そうよね。

設計事務所を開設して来年で20年なのだから間違いない(笑)

キャリア…時代の流れって恐ろしい(笑) - あなた本意の家づくり (hatenablog.com)

 

ワタシが若い頃、55歳のおばさんを女性をどう感じていたか?と考えると…もっと大人というか、人生経験豊かで余裕があって悠々自適のようなイメージだったような気がしますが。

今の自分を分析するに…大人じゃないし、人生経験はそれなりだけど余裕なんて全く無いし悠々自適って何?的な…若い頃に思っていたイメージとは程遠い気がします^^;

実際、アラフォー、アラフィフの時もそう感じてはいたんですけど、アラ還は特に強く感じてしまうのはなぜでしょう…身体?年?のせいかしら(笑)

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さて、定年が無い自営業。さぁ、ワタシはいつまで続けられるかな~?

なんて、悠長なことを言ってる場合ではない💦

そんなことより、滞っている仕事を片付けるのが先決だわ(;^_^A

 

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感謝され感謝して

今週のお題「感謝したいこと」

先週の金曜日、ぽっ家-Pokke-の役所による完了検査でした。

もちろん問題も無く。来週月曜日に検査済証を頂けることに。

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現場は美装も終わり、TVを取り付けたり…少しの工事を残すのみ。

来週末には恒例の蜜蝋ワックス掛けです。

 

ちょうど施主奥さんも現場に来ていたので、検査後に少しお話。

「(こうしたいなと)想像していた通りの素敵な家です」と言われ

「ありがとうございました」と、施工会社とともに感謝され…。

ワタシとしては、いつもこの瞬間にたまらなく感動するのです。

そして、ワタシの思いに応え、嫌な顔せず対応してくれた棟梁や各業者の職人さん、施工会社の社長に心から感謝するのです。

 

施主の思いをくみ取り、できるだけ寄り添って考えることが…家づくりには重要です。

それは、予算、デザイン、性能…使い勝手、遊び心など多岐にわたりますけれど、それらを一緒の考え、アドバイスし、選択して決定する…家づくりはその繰り返し。

そこを頑張ることが満足と感謝の気持ちにつながるのだと、ワタシは思います。

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先日、韓流ドラマを観ていたら

料理は料理人の欲を満たすものではない。料理は食べる人のために有るものだ。

というセリフがあり、なるほど~と思いました。

 

家づくりに例えるなら…

住宅は設計者の欲を満たすものではない。住宅は住む人のために有るものだ。

という感じでしょうか。

 

ちょっとカッコ良すぎかもですね(笑)

 

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オバ

オバ…オバ子、おばにゃん…呼び方は色々だけど、本当の名前は「もみじ」

紅葉の季節にうちに来たからもみじ…今考えると似合っていない(笑)

最近は仕事場にはあまりこなかったけれど…引退するまでは櫻の営業部長。

 

よく事務所に来ていた工務店の社長の鼻を噛んで流血させたり…

私の指をかじって爪が剥がれるまで化膿させたり…と

人間には厳しかったけど、猫にはとっても優しかったオバ子(笑)

 

なぜ「オバ」かというと

うちに来たときには既におばさんの貫禄が有ったから。

そのうち、もみじという名前は動物病院でしか聞かなくなった(笑)

 

彼女との出会いは、近所のコンビニの駐車場。

2日くらい前から「コンビニに猫が捨てられていた」という噂があった。

そのコンビニに歩いて買い物に行ったとき、駐車場にいた猫と目が合った。

子猫を生んで間もないのか、おっぱいが大きいその猫は、じっとワタシを見た。

 

買い物を終えて外に出ると、また目が合ったから

「くる?」と聞いてみた。

そしたら、その猫は「うん」と頷いた(…ように見えた(笑)

歩きはじめると、そのまま後をついてきて

そうして、そのままうちに居着いた。

 

少し大きめの身体と艶のあるグレーの毛が「お高い猫」のようで、何度か「何という猫?」と聞かれたけれど、実際はミックス…だと思う。

そんな彼女のことをうちでは「オバ属おばにゃんけ」と言っていた(笑)

 

実家で子猫を保護したときには、オバが面倒を見てくれた。

本当に猫には優しい猫だった。

 

そうやって約16年…私たちと一緒に過ごしてくれたオバ子が

今日の午前、旅立っていきました。

 

むこうには

今年の夏に行ったばあちゃんと

4年前に行ったさくら姐さんがいるから寂しくないよね。

 

じゃぁね!いつかまた会おうね。

一緒にいてくれてありがとうね。

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それは〇〇の仕事だから。

さて…引き渡しや図面作成でバタバタな日々が続いているワタシですが…そんな中で、いつも思うことが有ります。

何か不具合やミスが発生した場合によく聞く「それは〇〇の仕事なので…」というイイワケ。本当によく聞きます。

どんな仕事でも「分業制」が多い世の中ですから、それをうまくまとめることができないとミスに繋がったり間違いに気づかなかったりします。

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それは建築工事現場でも言えることです。

工事現場には様々な職人が出入りします。杭、基礎、左官、大工、外壁貼(塗)、板金、外部給排水設備、内部設備、ガス設備、電気設備、換気、内装(クロスやCF)、美装、外構…などなど、各工事に関して数名の人間が携わります。

 

住宅の工事の場合、工期が長くないので3~5か月の間に多くの仕事が進んでいきます。

そういう工事をまとめるのが現場監督(帳場とも言います)なのですが、住宅業界の場合、監督1人で何棟かの現場を担当するのが一般的。また、小さな工務店によっては、この監督を社長がこなしていたり、大工がまとめていることも多いです。

短期間で多くの職人が出入りし出来上がっていく工事。1日中、現場監督が見ているわけでは無いので、後から間違いに気付くことになってしまいます。大工ならいつも見ているのでは?と思うかもしれませんが、自分の仕事をしながらですから、聞かれたことには対応できても、随時全体を把握することはとても難しいことです。

 

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そんな現場で間違いの原因として、一番多いのは確認不足と思い込み。

例えば、最初の図面と施工時の図面に変更箇所がある場合、その変更がうまく伝わっていなかったり、手元にある図面通りだから間違いないと思い込んで施工することで間違いが生じます。職人が多ければ多いほど、この伝達は難しくなり確認もしづらくなります。

そしてよく耳にするのが「それは〇〇の仕事だから(自分は気が付かなかった)」という言葉。だから仕方ない、という言い訳。

でも、少しだけ気にして、ちょっとおかしいと思ったことを、一度だけでも確認することで回避できる間違いがとても多くあると思うのです。

間違いは誰にでも起こりえることだし、気付いたらもちろん修正するのですけれど…それにかかる無駄な経費や労力、日数を考えると間違いは無いに越したことはない。

何よりも、施主に報告したときに嫌な思いをさせたり、心配させたりすることは、できるだけ無い方が良いわけです。

※櫻は施主との直接契約で工事監理を請けている場合、施主への報告の義務があるため殆どの内容を説明しますが、全ての会社で同じように報告されているとは限りません。

 

この業界で30年以上仕事をしてきましたけど、それでもゼロにはできないもどかしさ…自分のうっかりも含めて…難しいですけど頑張らなくちゃですね。

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この少し気を付けて確認する…は、どんなことにも言えること。

いつだったか、司法書士に「登記関係の見積」をお願いしていたら銀行に提出されていた見積書の中に「表示登記」が抜けていたことが発覚。司法書士に確認したところ「それは土地家屋調査士の仕事なので」と言われたときの何とも言えない嫌な感じ…。そんなことは知っているけれど、お客さまである施主は「登記」といえば「表示登記も保存登記も抵当権設定も併せた…必要なすべての登記」と思うはず。プロの目線では無く、もう少し相手の立場に立って考えて欲しいなぁと思った出来事でした。 

プロだから、慣れてしまっているからこそ思い込みで見過ごしてしまうことも多いですから、これも気を付けなくちゃですね^^;

こう考えると…ワタシの仕事ってコーディネーターも含んだサービス業なんだなぁ~ってつくづく思う、今日この頃なのでした。

 

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平屋の間取り

珍しく連日の投稿です。

昨日、ぽっ家の記事を書きながら…最初に回廊型の平屋を設計したときのことを思い出していました。

 

始めは平成14年…18年前に遡ります。

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定年退職後にご夫婦二人で過ごすお家。ご主人が奥さんに気兼ねなく友人を呼んで麻雀ができる部屋。寝る時間も違うので寝室は別…なので、あえてホールを挟んで配置。奥さんの寝室からはリビングを通らないでトイレや洗面所に行きたい…という要望から、家族共通の納戸を真ん中に配してそこを通路として通るように考えたのが最初。家事をする時間はたっぷりあるから便利な家事動線は必要ない…と言われたのを覚えています。

 

次は、なんと14年後の平成28年

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こちらは、リビング~物干しスペース~寝室~WIC~UT~玄関とぐるりと廻れるプラン。とにかく家事動線が便利なように、そして、どこに居ても子供の気配を感じられるように配慮しています。お子さんが男の子だったこともあり、帰ってきてすぐに手を洗えるように玄関ホールに手洗いを設えています。ワタシが設計したお家の半数くらいはこういう手洗いを配置していますが、このコロナ時代を考えると正解だったのかもしれませんね。

 

次は、令和元年。

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こちらも、家の真ん中にファミリークロークを設けてリビングとグルグル廻れます。洗濯干し室から取り込んだ洗濯物は全てファミリークロークに収納するため、各個室には収納は設けていません。小学生の男の子が1人なので、こういった収納方法が共働きの家族には便利なのかもしれません。

 

そして、今年。

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東側に子供部屋×2、西側に主寝室、それを繋ぐWICとUT。キッチンやUT、WCをぐるぐる。子供たちが走り回る姿が今から想像できます(笑)今回は家事動線優先な部分があって、誰かが洗面台や脱衣室を使っていても洗濯機と乾太君(ガス乾燥機)は使えるように配置してあります。施主の要望が満載~施主本意の家づくりそのもののお家です。

同じような平屋プランでも、施主の要望や敷地の道路付け、方位によって、これだけの違いがでてきます。間取りも外観、内観も似ているようで全く違う唯一の家。

これが完全オーダーのおうちの良いところ。次は、どんな平屋のオーダーがくるのか?とても楽しみなワタシです^^

 

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ぽっ家-Pokke- 着々と~

11月に入り変わらず…というか、ますますバタバタしているワタシ。

ついこの間10月になってしまった!と言っていたはずが…既に11月も半ば。

このままでは気が付けば年末~となっているような気がします(笑)

 

さて、8月から工事を進めていた「ぽっ家」

工事も仕上の段階に入りました。 

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外部は残る工事はウッドデッキと木スリット、ポーチのタイル貼り。そして整地の砂利敷き。法面(のりめん)の芝の種まきは来年ゴールデンウィーク明けまでお預けです。

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内部はクロス貼りが進行中…今日のお昼までには全て仕上がる予定です。写真は夕日チックな光なのでちょっとピンクっぽいですけれど、良い感じの「白」です。

何よりも、このクロス屋さんは腕が良い。継ぎ目が目立たないどころか、ほぼ判りません。とっても綺麗な仕事をしてくれています。

レンジフード壁の名古屋モザイクのタイル(シェブロンウォール)もキレイに貼られていました。

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そして、真ん中にドーンと鎮座するのは、無垢木で有名なウッドワンスイージー

www.woodone.co.jp

ステンレス天板、無垢木扉のペニンシュラタイプ。食洗器はAEGW600。当初はミーレで検討していたのですけれど、今年の5月に新しくAEGが登場したので、それを採用することで高性能と減額に成功。全て施主の要望から決まりました。背面の食器棚もウッドワンのカウンタータイプ。シンクの下がゴミ箱スペースになっているので、背面収納は少し多めに設えました。養生が取れて全部が見られるのが楽しみです。

 

ウッドワンは釧路にショールームが無く、直に見るには札幌まで行かなければなりません。最初は3月に施主と一緒に行く予定でしたが、コロナによる緊急事態宣言が出され断念。その後、落ち着くであろう8月に予定しましたが、これも第2波の影響で行けず…結局、施主は一度も見られずの設置になってしまいました。(ワタシはこのタイプは2年程前に見ています。)

採用に関しては、仕様や寸法などを札幌の担当者と連絡を取り合いプランボードと図面を元に決めるしかありませんでしたが、それほど複雑なオプションなどが無いのもスイージーの良いところで、問題も無くスムーズに決められたように思います。

 

工事期間も残すところ半月。ラストスパート!

12月の第1週には、いつもの儀式「床の蜜蝋ワックス掛け」の予定です( *´艸`)

あ、完了検査の準備も進めなくちゃです💦

 

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キャリア…時代の流れって恐ろしい(笑)

ワタシが「建物の設計」という仕事を始めてから、かれこれ33年…時の経つのは早いものです。

釧路で生まれ釧路で育ち、高専を卒業して東京へ…というか、最初は就職先の寮がある千葉県民になりました(笑)

 

初めての就職

20歳で入社した会社は(株)トーヨーサッシ。今でいう(株)TOSTEM…いえ、LIXILと言った方が知っているかと思います。

 当時は、サッシやユニットバス、キッチンを独自に開発販売していた会社だったと記憶しています。研修を終えて配属されたのは、当時導入されたCADシステムの部署で、業務内容はCADの社内インストラクター。仕事は社内マニュアルを作ることからでした。

余談-お茶くみ-

今では考えられないことかもしれませんが、当時、総勢50名ほどの部署のお茶くみは女子社員による当番制で、10時と15時に「何を飲みたいか」のオーダーをとり、各自のカップに入れて配るという儀式的なものでした。新入女子社員の最初に覚えることは、どのカップが誰のものか…そいうもので、2年目ともなれば、部長は熱いお茶、課長はぬるめのお茶などの好みも覚えるような…そんな風習がまだ有った昭和の時代です(笑)

未だパソコンが一般的では無く、設計各所ではドラフターで図面を書いていた時代、慣れないワープロを使って文章を打ち、図を描いて…切って貼って(笑)と、大変だったけれど、それなりにやりがいがある仕事でした。

この時、同期入社の女の子と一緒に仕事を進めていたのですけれど、その彼女に「なんでそんなに一生懸命に仕事をするの?」と言われ戸惑った思い出があります。ワタシは作業が楽しくてキリの良いところまで残業することも苦では無かったのですけれど、多分、彼女にとっては、それが迷惑なことだったのかもしれません。翌年、彼女は結婚するために会社を辞めていきました。

作成したマニュアルを使って社員への講習をしたのですが…現在の私くらいの年齢のマネージャークラスを相手にすることも多く…21歳のワタシには遣り甲斐はあれど…とても難しい業務でしたし、同僚の結婚退社で異動になってきた1年先輩の女性とはあまり合わず…心には「建物の設計がしたい…」という思いが募っていきました。

ファミコンが発売されて2年程の時代…ドラクエにはまっていたワタシです(笑)

 

転職

初めての就職2年目。設計事務所への憧れがフツフツと湧いてきて、会社を辞めることを決めました。そして、就職情報誌による転職活動が始まりました。

1社目×

面接で「明日から来て」と言ったのは、50代の所長+30代の所員1名という小さな設計事務所。翌日行ったところ「お茶を…」と言われ、入れたお茶に「熱い」と言われ、美味しいお茶とは…を語られ、その日に辞める意思を伝えました(笑)

2社目×

次の事務所は、各自顧客を持つフリーの建築士が数人集まって事務所を構えているというところ。面白いコンセプトでしたけど…試しで通った数日でギブアップ。朝事務所へ行くと、徹夜したのかソファーに寝てる人…その横には山盛りの灰皿と空いたカップ…それを洗うことから始めなければならない毎日は耐えられそうにはありませんでした(笑)

3社目○

今度は、女子社員が辞めるので、その代わりの採用…ということで、お給料は10万円。この収入で生活できるかできないかは別として、当時の給与としては凄く少ない…というわけではありません。50代の所長以下、若い所員が2人の東京の事務所と若い所員が2人の神奈川の事務所がある、事務所ビルや商業施設、分譲マンションを手掛けている設計事務所。なんとなく…ここに決め、その後3年間ほど勤めることになります。

前任の仕事は雑務がメインだったそうですが、ワタシはそれに加えて設計見習いとしての仕事もあり…というか、すぐにそちらがメインになっていきました。実務的には全くの素人だったワタシですが、先輩や所長が色々と教えてくれ、当時はまだ時間の流れがゆっくりだったこともあってか、吸収することはとてもたくさんありました。残業は当たり前、でも残業代は殆どゼロという…今でいうところのブラックでしたけれど、それが当時の設計事務所では当たり前という感じでしたから仕方ありません。

色々な「初めて」を経験させてくれた、今のワタシの基礎となった事務所です。

この時代、ファミコンディスクシステムでポートピア殺人事件を楽しんでいた記憶が…(笑)

 

設計から離れた数か月

それでも…私生活でも色々あった23歳…そんな毎日に疲れてしまい転職を考えます。なぜか設計からも離れたくて、不動産会社や飲食店でアルバイト。

これはこれで楽しかったし、アルバイトなのに給料もUPした数か月(笑)

それでも…時が過ぎればすぎるほど、やっぱり「建物の設計」が恋しくなる。ということで、そこからまた就職活動をはじめます。当時はバブル…求人はたくさんありました。

 

戻ってしまった建築業界

1つの求人に目が留まりました。

給料18万円以上、社会保険あり、勤務時間10:00~18:00

そして勤務地はお洒落な広尾!!

そんな設計事務所があったのか?!(笑)ということで面接に行くと、そこには少し先輩の女性建築士がいたり、所員もほぼ同世代が数人と、なんとも楽しい雰囲気で、しかも、企画と基本設計はするけれど、実施設計と構造、設備はすべて外注なので、時間的拘束が以前のそれとはまったく違うという感じ。ワタシとしては即決です(笑)

結局のところ数年勤め、小さいですが分譲マンションを4棟手がけました。お給料も順調に…入所したとき+10万円ほどUPしていました。

とても楽しい事務所でしたが、外注部分が多く楽な分、なんだか…つまらない(笑)若い所員が多かったことも有って入れ替わりも激しく、なんとなく落ち着かない雰囲気もあり…吸収することも少なくなり…どうしたものかと思い始めていました。

この時代、未だインターネットは普及しておらず、パソコン通信なるものが流行っていました。課金や電話代が嵩んで大変だった人も多かったようです。

 

ヘッドハンティング

そんな時、その事務所で依頼していた設計事務所の人から声を掛けられます。なんでも、役所とのやりとりの迫力に魅力を感じたようでした(笑)

その事務所がちょうど事務所を移転するとのことで、偶然にも自宅に近かったこともあって、それに合わせての入所を決めました。

もちろん、給料もUP。最初に就職した設計事務所の3倍以上…バブルの影響もありましたけど、我ながら凄いなぁ…と感じたものでした。

この事務所は、主に大小のデベロッパーをクライアントに持ち、分譲マンションやリゾートホテル、商業施設などを手掛けている事務所で、事務所内に構造設計もありましたから、とてもスムーズに設計業務を進められる環境だったと思います。

この事務所では、大手デベロッパーに高評価を頂いたり、逆にコンペで悔しい思いをしたり…所長のお供でしたけど銀座のクラブを初体験したり(笑)

そして経験として大きかったのは、バブル崩壊

当時、私が担当していた分譲マンションの設計は、プランから竣工まで2~3年スパンくらいのものが多かったのですけれど。川崎市内で駅から徒歩15分、RC造の投資用ワンルーム20m2の販売価格が3000万円を超えていた(それでも売り出し後即完売)2年後、東京23区内JR駅から徒歩5分のSRC造3LDK60m2が3800万円台で販売されたときには本当に衝撃を受けました。もちろん、こちらも即完売。

土地の価格もそうですが、鉄筋や鉄骨などの価格、職人さんの人件費が半分以下になったケースも有りました。

 当然、仕事は減り…皆苦しい中、バブル期の時には「そんな小さな建物は地場の工務店に依頼しなさい」と言っていた大手施工会社営業が「小さな建物でも良いので見積もらせてください」と言ってきたり…を見ていると人間不信になるものです(笑)

私が経験した中には…大手施工会社が地場の施工会社の下請けに入っていた…ということも有りました。さすがに表立っては会社名を出してはいませんでしたけれど。

そんなこんなで…事務所の仕事自体も減り、100万円だった冬のボーナスは翌年には0になっていました。

時代で言えば…やっとインターネットが普及してきた頃でしょうか…。

それでも、まだまだ手描きの図面が多かった時代。

マッサージを受けると「腕がこってますね~何の仕事をしてるんですか?」ってよく言われたものです(笑)

 

釧路へのUターン

そんな時、私生活でも色々とあり事務所を辞め、父親が病気になったこともあって釧路にUターンしました。帰ってきてからは、宅地建物取引主任者(現宅建士)をとり、東京にいたころには実務が忙しくて受けることさえ出来ていなかった一級建築士を取得し…その間はパチンコで小遣いを稼ぎながら家業を手伝ったり父の看病をする…という生活を過ごしていました。

そして2001年10月、35歳の時に一級建築士事務所設計処櫻を開設しました。

あ…来年、事務所登録の更新です。開設20年…周りの方々に助けてもらい、お客さまに声を掛けて頂くことで、細々とですが続けてくることができました。

その間、若い従業員を雇用したこともありましたけれど、東京にいた頃の設計事務所の所長の大変さが分かった気がします。務めているときには責任も中途半端というか、好き勝手なものですよね。自分でも昔の自分をそう思います。(笑)

 

いままで と これから

東京にいる頃は一般の住宅は少なく、RC造やSRC造の分譲マンションやS造の事務所ビルなどが主な仕事でした。それらは、今でもそこに建っています。先日…ちょっと気になってグーグルアースで覗き見してみました。便利な世の中です(笑)

分譲マンションは、もちろんオートロックですから、管理組合に渡ると設計者でも勝手に入ることはできないので…とってもつまらない。それでも、外観のデザインを考えながら、いかに容積を確保し専有率を上げるか…というところが腕の見せ所。それはそれで楽しい仕事ではあります。

都会では土地が高価なので、それを有効利用することが求められます。

しかし、ここ釧路では土地が安価なので、(賃貸ですが)マンションを考える時も容積をあげることよりも戸数分の駐車スペースの確保に難儀します(笑)

土地が安価な分、木造住宅を持つことが一般的。

もちろん、RC造の賃貸マンションやS造の店舗や事務所、介護施設、工場などの仕事も有りますけれど、この木造住宅こそワタシがやりたかった仕事です。

実は、実家は工務店を営んでいて父は大工でしたから、初めて方眼紙に住宅のプランを描いたのは7~8歳のころ。父曰く「2階への階段がちゃんと登れた」ことに感動したらしいです(笑)

なので、今もプランニングの始まりは方眼紙。アナログなワタシです^^;

しかし、時代の流れも有ってか、求められるのはスピードだったり多くのCGパースだったりしますから、仕上はどうしてもプランニングソフトを使うことになります。もちろん、模型での提案もしますけど、模型とパースを合わせることでお客さまには、より理解してもらえるのではないかと思います。

図面とスケッチだけで想像するしかなかった頃に比べると随分と分かりやすくなったように思います。お客様自身でスマホからでも色んなデザインや資材を調べられる時代ですけれど、それでも、その組み合わせや出来上がる最終形までは想像が及ばないところも有るようです。そこをより好みに近づくようにサポートするのもワタシの大切な仕事。

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先日、足場が外れた外観を見たお客さまから「想像以上にカッコいい」という言葉と「自分で選べと言われたら絶対に選ばないサッシの色だったけれど、でき上ったのを見るとこの色が良かったと思いました」という言葉を頂きました。素直に嬉しかったです。

樹脂サッシの色には限りがあるし、きっと、どの色を合わせてもそれなりに合うのだろうけれど、お客さまの好みの方向性に合わせるチョイスが大切です。

これぞ経験がなせる業なのかもしれませんね。

そんな経験を積みながらも、時代の流れの中で…手描き→CADへ、FAX→メールやリモートへ…など「新しいもの」を覚えることに必死だったし、それはきっとこれからも続いていくのでしょうし、あと何年、こういう風にお客さまと一緒に素敵な仕事ができるのか分かりませんけど、この先も同じスタンスで頑張って行けたらと思っています^^

多くの人が自分の理想のお家に住めますように…。 

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