あなた本意の家づくり

釧路の設計事務所、一級建築士事務所 設計処櫻のブログ

工事監理はだいじです。

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新年のあいさつを除くと 今年初めての投稿…
ご無沙汰しております m(__)m

ここのところ世間を騒がせている 久々の建築的大事件。
レオパレス21」の違法建築の問題。

ワタシ的にも、あれだけ綺麗に「界壁」が無いのは
初めて見ました…TVの映像だけれど…^^;

共同住宅(マンションやアパート)や長屋(テラスハウスなど)は
隣の部屋との間の遮音をするために天井裏まで達する界壁が必要です。

確認申請の図面には「界壁」は記載されているから許可されます。
その図面にあるはずの界壁が現場では施工されていないことが
今回の問題。

被害者の会はキチンと検査をしていないことを理由に行政を相手に
訴訟を起こすような話になっていますけれど…。

界壁が基準法による構造がキチンと施工されているかどうかの検査は
最終的に実施する完了検査では普通は確認できません。

なので、工事監理する建築士が報告書に押印して書類を出します。
ワタシの場合は、界壁施工途中と完了時の写真を撮って提示します。

なので…今回の件は、工事監理者である建築士が誤った完了報告をした。
ということになります。

そもそも、工事監理者とは…
確認申請図書通りに基準法を順守しての施工がキチンと行われるよう
指導、指示をする役目で、建築士でなければなることができません。

こういった違法建築物は
「知らない、又は誤認」により違法建築物になってしまう場合と
「知ってて、悪意」により、そうしてしまった場合があります。

今回は、間違いなく…後者だと思われ、工事監理者が嘘の報告書を
出して完了検査が通ったケースなのだと考えられます。

その原因の多くは、自社設計及び自社監理による忖度だったり
利益至上主義によるものだと想像ができますが…
やはり被害者は、その建物のオーナーや入居されている方たち。
さぞ大変な思いをされていることでしょう。

こうならないためには、販売者や施工会社とは別となる
できるだけ、施主(オーナー)側に立って仕事をしてくれる
三者による設計者や工事監理者を置くことがだいじです。

その分、設計監理料金が余分にかかってしまうかもしれませんが
長い目で見た安全で快適な建物を得るためには必要な経費です。

こういう事件がある度に、下請けや関連の設計事務所行政処分
多くなります。今回の事件で…果たしてどれくらい増えるのか。

そして、こういう事件がある度に建築基準法が改正されたり
行政指導や検査方法がキツクなったりで、それが建築コストUPに
繋がってきた歴史があります。今度は何が変わるかドキドキ(笑)

しかしながら…この界壁、今年の法改正により、天井での遮音がとれる
カタチで施工すれば、小屋裏まで達せしめる必要が無くなります ^^;

あ、レオパレスは法改正前の建物なので論外です。
他にも外壁の防火性能などにも問題が有るような感じですけれど…
この騒動が、あちこちに飛び火しないことを切に祈ります^^;

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