1995年1月17日午前5時46分に発生した
阪神淡路大震災から、今日で16年経ちました。
16年前の、ちょうど今頃の時間。
勤めていた設計事務所でTVに映し出される悪夢のような映像を
所長をはじめ、スタッフ一同で言葉少なに観ていた記憶がります。
被害状況がハッキリと伝えられないままの放送で
一番最初に目に映ったのは、倒れた高速道路。
かろうじて、隣のビルに支えられて傾いているビル。
1階が潰れてしまっているマンションらしい建物。
そして、一帯が火事で黒煙が出ている地域の映像。
時間が経つにつれて被害の輪郭がハッキリと現れ
分かれば解るほど
目を覆いたくなるような被害状況が見えてきました。
この震災により、報道の在り方や救助の大切さなど
さまざまな常識が塗り替えられたことと思います。
塗り替えられたといえば、建築業界でも多くの変化が有りました。
大きくは、建築基準法の耐震に関する部分が改正されました。
関東大震災ベースで考えられていた、それまでの耐震基準では
直下型と言われる震度7には耐えられない。という改正でしたが
一部の報道では、倒れた建物などは施工的な問題も有ったような
ことを書いていた記憶もあります。本当のところはどうなのか…。
あの時には、人は皆「これを繰り返しちゃいけない」と思ったことでしょう。
尊い命を守らなければならない。
そういう建物をつくり、そして街づくりをしなければならない…と。
でも、人間は弱いのですね。時が経つと…
某建築士の構造計算書偽造や手抜工事等の『人災』が起こってしまいます。
そしてまた、建築基準法が大幅に改正されました。
それでも…きっとまた、人間の弱さがどこかに出てくるのでしょうか。
あの悲惨なTVニュースを観た29歳のアタシを忘れないよう
これからも仕事をしなければいけませんね…合掌。