自由って何だろう?と考えてみた。
設計事務所は会社組織ではない個人事業がとても多い業種ですが、フリーランスとはいえ、不自由なこと盛りだくさんなのも事実。
・仕事の中身
業界的にはお堅い建設業、数千万、数億円の個人や企業の資産をつくるお手伝いをするのだから、好き勝手にやって良いものではないし、自分の「好き」や「トレンド」が求められるものと違う場合もあるので、不自由があってあたりまえです。
加えて、法規制や条例や立地条件などでがんじがらめの日々。
そして、コストとの戦いはホントに不自由です(笑)
このような規制が全く無いところで好きに自由に考えてみたい!と心から思う一方、こういう規制があるから、それを守った中で色々と考えることで素敵なデザインができるのかもしれないと近頃思うようになりました。
…というか、何も規制がないところで好きなように…となると、デザインすることがなかなか難しいというのも現実。まぁ、ワタシだけかもしれませんけれど…(笑)
・仕事のやり方
そういう内容はともかく、時間の使い方が自由なのはフリーランスの特権。
とはいえ、クライアントの時間や締め切りに合わせて仕事をしていますから、全て自由というわけではありませんし、土日祝日でも仕事が入ってしまうこともしばしば。
労働基準法が適用されないので、365日24時間自由に使えるわけです(笑)
それでも、合間を縫って、自分の時間をつくって好きなことをしても誰にも文句は言われません。仕事が暇でも拘束される会社(員)とは、そこが大きく異なります。
4年前になりますけれど、12月に10日間の旅行に行きました。前半は一人旅で関東から関西で友人に会ったり建物を見て回ったり…を楽しみ、後半は建築士会の全国大会に参加して、京都を満喫してきました。
参照:旅行記1日目 釧路→東京→桐生市 - あなた本意の家づくり (hatenablog.com)
実は、この旅行の為に前日の深夜までバタバタと仕事をしていました。前もって予定をを伝えてはいるものの、いつものように急な仕事も入ります。
それでも、飛行機に乗ってしまえば…その後は…降りられませんから(笑)
急な依頼には「帰るまで待って~」継続のものにはわかる範囲で対応をして…そうやって10日間を楽しみました。
会社員の休暇ならば、10日間、余計なことなく休めるのでしょうけれど…個人事業主はそうはいかない不自由さはあります。
フリーランス(個人事業主)は仕事があってナンボですから仕方が有りません。
・自己責任という自由
当然のことですが、仕事が無ければ(できなければ)収入はありません。
収入を得られるか得られないか、自分をどう売り込むか、どう評価されるか、いかに必要とされるかは全て自分にかかっていて、何があっても自己責任です。
それでも、理不尽な仕事を断わったりする自由はあるし、どんな結果になっても誰にも文句を言われないし、怒られない。余計な気を使わないで済むから、全力で真っ当な仕事をすることができる。
そうやって自分で判断して決めた仕事の報酬で、自由な時間をつくって、誰にも文句を言われず(言わせず?)楽しむことができるのは、フリーランスの特権なのかもしれません。
でも、病気になったとき、怪我をしたとき…その他の理由で仕事ができなくなったとき、それを乗り越えるのも保障なしの自己責任ですから、それなりに備えておく必要があります。例えば、保険に入っておくとか、自分に何かあった時に快く引き受けてくれる仲間をつくるとか。クライアントの被害を最小限にすることが大切です。
・そして…
フリーランス…個人事業も様々な業種や形態があります。
そして、ここ2年は新型コロナウィルスの拡大で事業自体に影響がでていて、支援金を申請した方も多いと思います。
建築業界で言えば、2年目になってかなり上向いてきた中でのウッドショックと建築資材の高騰、半導体不足による納品の遅れなどによる大きな影響がでていて、これがどこまで続くかにより、今後の事業形態を考えなければならないかもしれません。
でも、その新型コロナウィルスのおかげで、リモート環境は格段に進歩しました。
ネット環境のある誰もが普通にリモートで仕事や会議ができたり、セミナーに参加できるというのは、10年前には想像できなかったことです。
実際に、今年は遠方のクライアントとZOOMを利用した打ち合わせを進めて完成した物件があります。もちろん、実際にお会いして話をした方が意思の疎通ができ、素材の質感などをを共有しやすいですけど、今までは会うのが難しかった人とも会える便利なツールです。
仕事の内容によっては、ネット環境さえ整っていれば自分が暮らしたい場所で、子育てや介護をしながらや自分らしく生きていけるかもしれませんね。
どこで、どんな仕事をしても、生きていく上では様々な不自由があります。
その不自由を知らなければ、何が自分にとっての自由かは解らない。
と、ワタシは思います。
それでも、何より、会社ではなく個人が評価される緊張感と、良い評価を得たときの達成感は仕事にやりがいと、人生に生きがいを与えてくれます。
だけど、全て自己責任。
自分らしい生き方をするために、こういう暮らし方も良いかもしれませんよ。
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